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Peter Sims

本記事は、原著者の許諾のもとに翻訳・掲載しております。

長く続く素晴らしいブランドは信用に始まり信用に終わる。

最初に製品の初期プロトタイプの一つを見てから、私はUberのサービスの大ファンでした。けれども時間と共に、チームのリーダーシップについてだんだんと不信を抱いていったので、その企業への信用が減り始めていきました。Lyftから運転手を引き抜いて、惑わせる依頼(存在しない乗客は5,000人に達する)をしようとして、 Uberが請負業者に偽のLyftアカウントを作成するための電話とクレジットカードを与えた という8月からのニュースは限度を超えていました。少なくともそのブランドを信用できるまで、私はもうUberを使っていません。以下は理由と体験です。私は他の人がどのように感じているか気になります。

2009年に遡って、私はサンフランシスコの Sheba Lounge で数人の友人たちと過ごしていました。ロワーフィルモア通りにあるクラシックで伝説に近い小さなジャズクラブです。
Garrett Campもそこへ姿を見せました。私はそれ以前にも比類なき Tim Ferriss が催したイベントでGarrettと会っていました。また彼の創造性やとてもよい製品の直感をすぐに悟りました。Shebaでカウチに座ると、彼は最新のプロジェクトを明らかにしました。黒い車が迎えに行くサービスのアプリケーションでした。プロトタイプがいかにも荒削りに見える点や、入り江で2台の黒い車が象徴する2つのまばたく赤いライトを、私は決して忘れないでしょう。(プロトタイプはとても荒削りで、事実私の友人はその夜私に「絶対うまくいかないでしょ」と自信たっぷりにコメントしました)

都市部に住んでいてときどき黒い車を必要とする、私のような顧客のファンがいるようでした。しかしその企業がある日 2兆円という開いた口がふさがらない時価になる と想像したことは決してありませんでした。

同時に、私はUberの常連になりました。しばしばニューヨーク市やサンフランシスコで何百ドルも費やしました。私の体験の多くは良好でしたが、すべてではなく、不透明で急騰する価格設定には確かに不満がありました。

その後、奇妙な出来事が起こりました。数年前のある夜、私はニューヨーク市でUber SUVの中にいました。私が技術畑のちょっとした著名人から(Gawkerがすでに十分風刺しているので彼女の名前は控えます)テキストメッセージを受信したとき、ワシントンDCへの列車に乗るためにペンシルバニア駅へ向かっていました。しかし彼女は私がほとんど知らない人にもかかわらず、私が33丁目と5番街(かその辺り)でUberの車の中にいるか尋ねました。彼女が近くの車にいるに違いないと考えたので、確かにいると私は返信しました。辺りを見回しているあいだ、彼女は私の車の居場所の更新を送信し続けていました。それがあまりにも続くので、他人が私のUberの位置情報を見られるかどうか運転手に尋ねました。「いいえ」と彼は答えました。「それは不可能です」

その時点で、とにかく奇妙に感じ始めました。最終的に、彼女がUber Chicagoの立ち上げでシカゴにいて、そのパーティーではニューヨーク市である種の”有名人”(どんな意味でも)が乗っているUberタクシーの現在地を表示するスクリーンが目玉だったと明かすまでです。これを知ってから、サービスの宣伝のために私の情報と身元を私の許可なく使う企業への憤慨を彼女に伝えました。彼女は私に落ち着くように言って、すべては”クール”なイベントで、選ばれた一人だったことを光栄に思った方がいいと言いました。

それは無茶です。

ベンチャー・キャピタルで今までずっと見てきたように、企業の中心にあるすべてを明らかにするのは小さな物事だ。

Uberの最高経営責任者Travis Kalanick.。写真提供: Forbes

その後、Uberの乗車を減らし始めました。今日では、私は製品デザインとユーザー体験の多くの面に感心していますが、その企業を信用することに見切りをつけました。またそのサービスをもう使っていません。正直に言って、ちょっと失望しています。また取締役会を強化して事業の取り組み方を見直してほしいと思います。

皮肉なのは、Uberを問題に巻き込む非常に競争の激しい戦術を用いなくても素晴らしい企業であり得るのに、決して道徳的ではない戦術のせいで顧客の信用を失えば大幅な失墜の危険があるということです。

長く続く素晴らしいブランドは信用に始まり信用に終わる。

Travis Kalanickと企業がこれらの間違いから学んでUberを新しい段階へ引き上げることを期待しましょう。私は戻りたいのです。

監修者
監修者_古川陽介
古川陽介
株式会社リクルート プロダクト統括本部 プロダクト開発統括室 グループマネジャー 株式会社ニジボックス デベロップメント室 室長 Node.js 日本ユーザーグループ代表
複合機メーカー、ゲーム会社を経て、2016年に株式会社リクルートテクノロジーズ(現リクルート)入社。 現在はAPソリューショングループのマネジャーとしてアプリ基盤の改善や運用、各種開発支援ツールの開発、またテックリードとしてエンジニアチームの支援や育成までを担う。 2019年より株式会社ニジボックスを兼務し、室長としてエンジニア育成基盤の設計、技術指南も遂行。 Node.js 日本ユーザーグループの代表を務め、Node学園祭などを主宰。