eコマースにおけるコンバージョンの最適化に関する13のケーススタディ

A/Bテストを行うという考えは、ありとあらゆるところから現れるでしょう。しかし他の似たような会社が、仮説の本質を浮き彫りにするようなケースステディを行ったのは見たことがありません。ここで紹介するのは、Optimizelyの顧客に対して行った、eコマースにおけるコンバージョンの最適化に関する13のケーススタディです。それぞれに、あなた自身の仮説を立てるヒントになるような明確な結果が出ています。この記事を読んで、こちらにある実験のアイデアリストをさらに膨らませましょう。

shopping carts ecommerce conversion optimization

1. SimCityの商品ページからバナーを取り除いたら、コンバージョンが43パーセント増加したEAの例

SimCity 5は発売直後の2週間で、ダウンロード版の売り上げが50パーセントを占めました。この成功要因の1つには、EA(訳注:SimCityの販売元であるエレクトロニック・アーツ社)のプロダクトチームがSimCityのランディングページで行った簡単なA/Bテストがあります。大きなプロモーションバナーの代わりに重要な情報をページの上部に持ってくることで、売り上げが増加するかどうか試してみたものです。ケーススタディの全容はこちら

Example of ecommerce a/b test from EA

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訳注 左:改良前 右:改良後 購入者が43パーセント増加

教訓

自分の推測を疑いましょう。それが明らかに正しいと思えることであっても、確かめてみましょう。

“販促用の素材を加えたページは、余計なものが加えられていないページよりも実は成果がないということが分かりました。これには本当に驚きましたが、かなり影響がありました”とEAのSenior Online Product ManagerのMike Burk氏は言っています。

2. ボタンの文字を変えるだけで、クリック数が17パーセント変化したBlack & Deckerの例

Black & Deckerブランドの1つであるDewaltは、自社サイトのいろいろなページのボタンがどのような行動を喚起するかを調べました。CTA(行動喚起)はサイト内の非常に多くのページに見られ、購入経路には欠かせないものです。彼らの目的は、より多くの訪問者を売り手のランディングページに誘導し、電動工具を購入させることです。ケーススタディの全容はこちら

Sample of ecommerce a/b test Dewalt Black and Decker

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訳注
左:変更前 “今すぐ買う” 右:変更後 “ショップへ行く”
変更前が変更後よりもクリック数が17パーセント多い

Sample of ecommerce a/b test from Dewalt Black and Decker

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訳注
改良前:”Find a Retailer(小売店を探す)”
改良パターン1:”Where to Buy(買える場所)” クリック数が4.1パーセント増加
改良パターン2:”Nearby Retailers(お近くの小売店)”

教訓

小さな言葉が重要です。ボタンに表示されたたった2つの単語でも、成功の鍵を握る劇的な効果を持ちます。さらに詳しく知りたい人は、コンバージョンのためのコピーライティングも読んでみましょう。

3. 単調な商品画像が、訪問あたりの平均収益を17パーセント増加させたSmartWoolの例

SmartWoolとClearheadのチームは非常に素敵な商品ページを考えたのですが、より単調なデザインの方が多くのコンバージョンにつながっていました。繰り返しの多いイメージは、たくさんの商品を比較検討するときにはより目を引くことが分かりました。ケーススタディの全容はこちら

Sample of ecommerce a/b test from Smartwool

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訳注 左:改良前 右:改良後 訪問者1人あたりの平均収益が17パーセント増加

教訓

商品ページのレイアウトでは、時に立証済みのデザインが最良の選択になります。商品イメージを大きくすればクリック数は増えるかもしれませんが、それが購入につながるとは限らないのです。

4. シンプルなCTAボタンの変更で、月間収益が16パーセント増加したLifeproofの例

Lifeproofは、スマートフォンやタブレットといった電子機器を過酷な環境から守るための保護ケースを専門に扱う会社です。ホームページのCTAを試験運用し、文の小さな変更が大きな違いを生むことに気付きました。ケーススタディの全容はこちら

Sample of ecommerce a/b test Lifeproof

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訳注
左:改良前 “Store(ストア)”
中:改良パターン1 “Shop Now(今すぐ買う)” 月間収益が16パーセント増加
右:改良パターン2 “Shop(買う)”

教訓

CTAボタンでは、とるべき行動を明確にしましょう。単に”Store(ストア)”へ誘導するよりも、”Shop Now(今すぐ買う)”と示した方が効果的です。

5. 購入手続画面からナビゲーションを取り除くことで、訪問あたりの収益が14パーセント増加したVeggie Talesの例

Veggie Talesとは活気に満ちた子ども向けテレビシリーズで、米国の未就学児から絶大な人気を集めています。サイト全体で収益を38パーセント増加させたVeggie Talesのeコマースに対して、Blue Acornと共同で一連の試験運用を行いました。ケーススタディの全容はこちら。そのうちの1つでは、購入手続のページから、上部にあったナビゲーションを取り除きました。

Sample of ecommerce a/b test from Veggietales

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訳注 左:改良前 右:改良後 顧客1人あたりの収益が14パーセント増加

教訓

買い物客に、特に購入手続画面では、多すぎる選択肢を与えてはいけません。気を散らすものや、購入手続画面のようにサイトの利益に直結するようなページから別サイトへ移動する可能性のあるものを削除することで、買い物客を支払いに集中させることができます。

6. ホームページからサブカテゴリを削除し、訪問あたりの収益が53.8パーセント増加したFSA Storeの例

FSAstore.comはFSA(フレキシブル支出口座)用のワンストップストアです。ここでFSA適応商品を検索し購入することができます。FSAは「サブカテゴリをなくすことで、ウェブサイトの訪問者は部門ごとのページに掲載されている目玉商品に集中しやすくなり、購入につながる」と言う仮説を立てました。まさにその通りでした。

Ecommerce ab test top navigation FSA store

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訳注 上:改良前 下:改良後 訪問あたりの収益が53.8パーセント増加

教訓

気を散らすものをなくすのは賢明です。オプションが減ればそれだけ購入につながります。

チーム間でのコミュニケーションは良い試験運用につながります。 FSAstore.com のChief Marketing OfficerのUjjwal Dhootいわく、”数字には逆らえません。ホームページで行う試験運用がカスタマサービスにどのように影響するのか分かりませんし、どのようなアイデアがあるのか分からないので、試験結果を社内で共有するのは、重要だと考えています。”

7. 商品ページによくある質問を掲載してコンバージョン率が69パーセント増加したFSA Storeの例

サイズ選びで困るため、オンラインショッピングが難しいこともあります。Roller Skate Nationには嫌と言うほど分かっています。店舗でならば、買い物客は実際にサイズやサイズ選びについて店員に質問することができます。Rollerskatenation.comは、このオフラインの世界をオンラインに持ってくる実験をしました。商品ページにサイズ選びのヒントを掲載したのです。ヒントは2カ所に掲載されました。ケーススタディの全容はこちら。下記のように情報を掲載することで、購入者が69パーセント増加しました。

Checkout page ab test- Roller skate nation

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訳注
上:改良前 中:改良パターン1
下:改良パターン2 ヒントを掲載して購入者が69パーセント増加

教訓

買い物客が十分な情報を得た上で購入できるように心がけることです。よくある質問が分かっている場合、買い物客が購入を決断するための追加情報として役に立ち、購入を促す最高の策となるのではないでしょうか。

8. 新しい検索アルゴリズムを試験運用してコンバージョンを39パーセント増加させたInsoundの例 

Insoundは、音響機器やレコードを販売するオンラインストアです。Clearheadは、異なる要因を考慮した検索アルゴリズムを使って、Insoundの検索ページを定義し、4種の改良パターンを試験運用しました。ケーススタディの全容はこちら。検索結果の微妙な表示方法の違いが訪問者の購入に大きく影響することが分かりました。

ecommerce ab test search algorithm

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訳注:

改良案1 改良案2 改良案3 改良前
表示 レコード-人気-発売日 評価-発売日-人気 すべて-発売日-人気 すべて-発売日-人気
conv.
rate
5.7% 4.9% 5.0% 4.1%
AOV $78.78 $73.47 $79.15 $74.01
精算率 19.4% 18.8% 19.6% 19.3%

conv.rate : コンバージョン率
AOV : 平均注文額

教訓

eコマースの検索はコンバージョン実現のための強力な手段です。顧客体験の見えにくい部分ではありますが、検索アルゴリズムの最適化を検証し、焦点を当てることで効果が期待できます。

9. ウェブサイトとモバイルサイトのバナー広報宣伝を変えることでコンバージョンを実現したソニーの例

ソニーがVaioコンピュータのオンサイトのバナー広告のA/Bテストを実施しました。試験運用の目的は、ラップトップのオーダーメイドと無料のメモリ増設のどちらのCTAが顧客の気を引くことができるかを知ることでした。このことから、訪問者がどのデバイスを使用して閲覧しているかで広告に対する反応が異なるため、共通のバナー広告を掲載するべきではないことをソニーは突き止めました。ケーススタディの全容はこちら

Banner ad ab test Sony

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訳注
上:改良前
中:改良パターン1 ウェブサイトでのクリック率が6パーセント増加
下:改良パターン2 モバイルサイトでのクリック率が20パーセント増加

教訓

モバイルサイト用にコンテンツを合わせてください。買い物客がどんな情報を必要としているか、実際にどんな行動に出るかはアクセス環境によります。A/Bテストの結果を異なるトラフィックの種類ごとに分析することも忘れてはいけません。

タブレットとデスクトップは同じではありません。タブレットやスマートフォンで見栄え(やパフォーマンス)が良いものが必ずしもデスクトップでも良いとは限りません。まだデスクトップから買い物をする客は多く存在します。

10. 購入手続きボタンの文字の試験運用でクリック率を39パーセント にしたInsoundの例

Clearheadとの提携によりInsoundはファネルボタンの文字に”Continue(続ける)”を繰り返し使用することで、ユーザが混乱し、配送・会計のページから離れてしまい、購入を完了しないことに気が付きました。CTAボタンの文字を明確にしたり、気を引くものにしたりすることでコンバージョン率を上げることができると考えました。ケーススタディの全容はこちら。下記の改良パターンとパフォーマンスをご覧ください。

Ecommerce ab test checkout button

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訳注

改良案1 改良前 改良案2 改良案3
文字 注文内容を確認 続ける 提出する ほぼ完了
クリック率 39.4% 30.5% 29.7% 27.5%

教訓

購入手続きのボタンの文字は正確にしてください。 顧客は購入手続きのどの段階にいて、完了させるには何をする必要があるのかを正確に知りたいものです。

デジタル最適化の戦略家も、ウェブサイトにアクセスする何千もの訪問者の習慣を予測することはできません。 “Review Order(注文内容を確認)”にしたことは、コンバージョン率を8パーセント増加させただけでなく、他の案に比べコンバージョン率が30パーセント以上大きいものにしました。今では、”Review Order”ボタンのおかげで54パーセントのコンバージョン率になっています。

11. カートのデザインを視覚的にすることで収益が増加したsoccerlocoの例

soccerlocoは複数の販売チャネルを持つサッカー用品専門の小売店です。デジタルマーケティング会社のDigital Operativeの協力を得てウェブサイトの大幅なデザイン変更をする際、使いやすさとコンバージョン率を改善するための仮説をいくつか立てたのですが、その内の1つが購入手続き画面でした。ラジオボタンではなく文字ボタンが組み込まれた視覚的デザインのカートに変えて試験運用すると、手続きにつながるクリックを誘導することができました。このテストは、soccerlocoの収益が26パーセント増加を実現した複数のテストの中の1つでした。 ケーススタディの全容はこちら

ecommerce ab test radio buttons

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訳注 改良前(左) 改良パターン(右) 購入手続き画面でクリック数を増加

教訓

同じ情報を異なる方法で見せることは試験運用の強力な仮説となる。

12. 新しい画像検索アルゴリズムでダウンロード率が3パーセント増加したBigstockの例

Bigstockはストック画像のウェブサイトで、Shutterstockの子会社です。この会社は、画像検索において、常に最も正確な検索結果が提供できるよう心がけています。”fuzzy auto suggest”と言う新しい検索アルゴリズムのパフォーマンスをテストしました。このアルゴリズムはスペルの入力ミスをしても正しいスペルの単語を推測してくれます(例えば、よくスペルミスされる”calendar”)。このアルゴリズムを、入力された単語に忠実に検索を行う”exact auto suggest”というアルゴリズムと比べてみました。

ユーザはfuzzy auto suggestの検索結果から選択する方が、exact auto suggestの検索結果から選択するより9.6パーセント多いことが分かりました。fuzzy auto suggestにしたことによりカートに入れた画像の数が6.52パーセント増加し、ダウンロードした画像の数が3.2パーセント増加するという、著しい改善が見られました。ケーススタディの全容はこちら

Search algorithm ab test from Bigstock

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訳注 改良前- exact auto suggest(左) 改良後- fuzzy auto suggest(右) 画像ダウンロードが3.2パーセント増加

教訓

最適化をする前に、大がかりなものに集中し試験を行うことです。例えば、新しいアルゴリズムや新しいページのレイアウトを試してみてから、細かいテストをしてみてください。

13. 商品画像の掲載方法を変えて試験運用して訪問あたりの収益が40パーセント増加したZAGG の例

ZAGGはモバイル系電子機器を扱う最大級のeコマースです。ZAGG.comでは、商品画像を3つの方法で掲載していました。静止画像、動画、そして360度回転画像です。試験運用し、コンバージョンや使いやすさを分析し、これらのどれが一番効果的なのか調査しました。その結果、動画が訪問あたりの収益を27パーセント増加させ、360度回転画像ではさらに12パーセント増加させました。ケーススタディの全容はこちら

Product image test from ZAGG

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訳注 改良前- 動画(左) 改良後- 360度回転画像(右) 訪問あたりの収益が12パーセント増加

教訓

商品画像のデザインに投資する前に試験運用をすることです。商品画像デザインにはお金がかかります。ウェブサイト上の全ての商品の画像の掲載方法を統一することにお金をかける前に、掲載のスタイルやフォーマットなどを変えて試験運用してみてください。


これらの例を、あなたが次に試験運用の仮説を立てる際のヒントにしてください。