データサイエンスのオンラインスクールにて: メンターシップの考察

先週、データサイエンスの指導を受け持つことになった新人メンターが、どのようにしたら有能なメンターになれるか同僚たちにアドバイスを求めました。Stanford大学の博士号を持ちIntuit社に勤めているデータサイエンティストのRohan Kekatpureは、彼自身がセッションを通して経験した実例を添えて、見事な返答をしました。このスレッドでは、Thinkfulの教育およびメンターチーム内で交わされた内容の濃いやりとりを公開します。

件名:新人メンターへのアドバイスの依頼

私が初めて受け持つ生徒へのセッションが明日から始まります。このコースが始まって1ヶ月以上経った今、みなさんの経験からアドバイスをもらいたいと願っています。

どのようなテーマに対して生徒たちはつまずくのか、そしてメンターのセッションを行うにあたっての一般的なアドバイスがあればご教示ください。フィードバックをいただけたらうれしいです。

Rohanからの返答

チームにようこそ! 私も1月からリモートでメンターの仕事を始めたばかりです。そのため、これから書く内容は私がメンターとしての道を歩んで行くうちに変わるでしょう。しかし実際、最初の数回のセッションで明らかになった点がいくつかありましたので、共有します。

1. なぜメンターが必要か
Thinkfulコースの教材はデータサイエンスの取り組み方(データベースへの接続方法、Pandasのデータフレームをインスタンス化する方法、モデルの訓練方法)について、非常にうまくまとまっています。しかし私はメンターとして、他の全ての内容(そもそもなぜデータベースが必要なのか、企業ソフトウェアの中でのデータベースの役割は? すでにデータベースがあるのにPandasを必要とする理由は? ロジスティック回帰とSVMはどのように使い分けるのか)も含めるべきだと考えています。Thinkfulのような体系的なコースでは、静的な教材だけを用いて前述の内容もカバーするのは困難です。そこで私たちメンターの出番なのです。

2. セッションは必ず概要から始める
私は毎週必ず、セッション冒頭の5~10分でその日のテーマの概要をざっくりと話すようにしています。たとえばそのテーマに関して私にどれほどの経験があるか、業務としてのデータサイエンスの枠組みの中で、そのテーマはどんな位置づけになるのかといったことです。実験的に始めたことですが、これまでのところ次の2つの面で効果があると感じています。(1) 生徒にとっては、その日学ぶことと実務との関連が理解しやすくなる (2) このように概要を最初に示すと、より本質的なレベル(たとえば、Pythonはなぜこのような動作をするのか? このワークフローの本質的なパターンはどのようなものか?)で理解しようという意欲がわく。この試みは、毎週のコースの教材の目的を生徒によりよく理解してもらうために現在継続している、取り組みの一部です。

3. 生徒の視点で考える
毎週セッションを始める前に、私はそのセッションでコーディング対象として取り上げる予定のものをすべて完璧にコーディングしてみるよう心がけています。そして私は生徒になったつもりで、講義の内容を通しで見直します。私がここで、単にコードの読み込むのではなくてコーディングすることを強調する理由は、次の2点です。(1) 生徒が講義の中で経験するものと同じ体験を事前にしておくことで、セッション中に生徒とより深いレベルの対話ができる (2) セッションのテーマについての事前調査(Wikipedia、Stackoverflow、テキストなど)を済ませておくことで、前述の(1)がより的確に実行できる。生徒がセッションでその日の課題を仕上げたら、メンターが用意してきたコードを生徒に見せましょう。良いコードを読めば、生徒の理解がより速く進むからです。

4. 前もって計画する
次の週に取り上げる予定の議題に関して生徒と相談しておくようにしましょう。メンターの実践ガイドで推奨されていることですが、自分で実践するようになって初めてこれが効果的だと実感しました。

5. フィードバックをもらって軌道修正する
私は2週間ごとに、生徒に私のセッションに満足しているか聞きます。生徒にメンターやThinkfulに対してフィードバックする機会を与えるためです。コースの最後に1回だけ聞くのではなく、頻繁に聞きます(もしくは聞く予定です)。そうすれば、コースの方向性を再調整する機会が得られると信じています。

6. あなたなら彼らを採用するか?
ほとんどの生徒が最終的に目指しているのはデータサイエンス分野への転職です。そこで、私は生徒を自分の職場にいるインターンだと仮定して、「自分だったらこの人をチームのデータサイエンティストとして採用するか?」と自分自身に問いかけます。答えがノーなら、「じゃあ、彼が有力な採用候補になるために必要なスキルは何か?」と自問します。それから、Thinkfulの教材、インターネット、ビッグデータの現状についての自分の経験や知識を組み合わせて、生徒が現在持っているスキルとの差を埋める方法を考えます。

上記の意見を取り入れなくても構いませんし、遠慮なく反論してください。結局、誰もが自分で道を切り開かなくてはなりません。しかし、私はメンターとしてもっと生徒の役に立てるようになるなら、どんな意見でも大歓迎です。

データサイエンスコースの詳細は、コースページをご覧ください。
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